番外編 

1、ツバサフレックス ジュニア
木川光学製 昭和26年発売。

リコーフレックスVBによく似ています。ネームプレートはV前期型にそっくりですね。
シャッターはF.S.K製 速度は1/10 1/25 1/50 1/100 1/200、 絞りはF3.5〜22.。
コダック型シンクロソケットのようですが破損紛失されています。またレリーズを付ける所と思われる箇所も破損紛失されています。

ファインダーフードは大型です。レンズ部のネジのピッチがリコーフレックスより荒いです。
別のシャッターを搭載した機体もあるようです。

この機体のシャッター破損部分で撮影に差し支えない所はそのままにしています。
貼り皮は側面と裏面部分がオリジナルです。 
 
 

ツバサフレックス ジュニアの特徴 @
@前面板の所がリコーフレックスVBに似ています。貼皮は張替えました。
A裏蓋が高級機のようにL型です。
B中枠が固定されています。
Cミラーの固定金具があります。

ツバサフレックス ジュニアの特徴 A
@ピントルーペはVBより大型です。ピントグラスは破損紛失されたましたのでリコーフレックス ダイヤのものを使用しています。
A裏面板の様子。番号窓がVBより下側についてます。
Bシャッターレバーの様子。この下の所にコダック型シンクロソケットが付いていたようです。
Cシャッターチャージレバーと絞り目盛りの様子。絞りレバーの部品も紛失されています。
D深度目盛りの様子。レンズのネジのピッチが荒いため目盛りの間隔も大きいですね。
Eネームプレートです。V前期型によく似ています。

ツバサフレックス ジュニア F.S.Kシャッターの分解
ツバサフレックス ジュニアの シャッター分解写真です。
私が入手した物はコダック接点が破損紛失されていますのと最後に絞り取り付けの様子の写真の左上も破損しておりますので不完全ですが、、ご参考になると思います。

シャッターは F.K.S とありますがメーカーは現在わかりません。
作りが粗雑です。リケン、シチズン、セイコーなど一流メーカーの製品とは格段の差があると思います。特に絞りの雑な作りには驚きました。一応動作するようになりました。

ツバサフレックス ジュニア シャッター組み立て
今までの物と同じ構造ですので割りと簡単に出来ました。
一番下の写真はシャッターレバーの取り付けの様子です。

動作確認の際、ZSのリケンシャッターと比較しましたが精度も劣るように思いました。

2、シルバーフレックスS
日本光機製 昭和28年発売。

リコーフレックスYのコピーと言われる機体です。
シャッターはN.K.S(日本光測工業)製で速度は 1/10 1/25 1/50 1/100 1/200 です。
このシャッターは色々なメーカーに使われたらしく資料などに見かけます。

全体にリコーフレックスYに比べ粗雑な作りのようです。


シルバーフレックスS とリコーフレックスYとの類似点
@裏蓋を空けた様子。見にくいですがフィルム押さえ板の形状が同じです。
A中枠の形状も同じです。
Bピントルーペの形状も同じです。


シルバーフレックスSとリコーフレックスYとのひと目でわかる相違点
@シャッターの様子。ドイツ型シンクロソケットですがコダック型のものもあるようです。
Aネームプレート。ネームが違いますが字体は同じです。
Bピントグラス。十字線が入ってます。さすがにリコーキン用の線は入ってないですね。

シルバーフレックスSのシャッター以外の特徴
@はリコーフレックスYの中枠内部の様子です。Aとの比較用です。
AはシルバーフレックスSの中枠内部です。シルバーフレックスSの方が内部反射が強いような感じです。中枠は互換性があるようですが試験するつもりはありません。
B前面板を取り付ける部分。紐のモルトが貼り付けてあります。リコーフレックスシリーズではこれはありません。
C深度目盛りの様子。ツバサフレックスJrと同じく距離目盛の間隔が大きいです。
D歯車レンズ枠にローレットがかけられています。
Eビュワーレンズ部です。リコーフレックスシリーズと構造が違います。リコーフレックスシリーズでは取り付けネジ部に長さ調節用のリングが有り、シャッター部の歯車レンズ枠との間隔が調節できます。リコーフレックスシリーズでは分解の際に調節リングの位置がずれて組み立て時に再調整をしたこともあります。

シルバーフレックスSとリコーフレックスYの比較
@前面板の比較。右側がシルバーフレックスS。シャッターの違いによりダルマ型の切れ込みが違います。
A裏蓋の比較。右側がシルバーフレックスS。リコーキン用のフィルム押さえまでコピーしています。リコーキンは持ってませんが取り付け可能と思います。
Bファインダーフードの比較。右側がシルバーフレックス。ツヤあり塗装です。
Cフィルムノブの比較。左側がシルバーフレックス。滑り止めの目が細かいです。
Dファインダーフード上面の比較。右がシルバーフレックス。写真では解りませんが黒の塗装部が極僅かにシルバーフレックスの方が幅が広いようです。
E底部裏蓋止め金具の比較。右側がシルバーフレックスS。構造は同じですがシルバーの方が造りが悪いです。貼り皮の模様もよくみるとシルバーフレックスSの方が大きめです。

Yのファインダーフードや裏蓋、をシルバーフレックスSに合わせてみたところ、ネジ穴の位置が合いました。巻き上げノブも互換性がありました。前面板のみ合わせるとガタが出ましたので完全に同一では無いようにも思います。

シルバーフレックスSはシャッター以外はYの粗悪コピーと言うことが良く解りました。
この写真を撮影した後、部品を混同しそうになりました。

シルバーフレックスSのN.K.Sシャッターの様子
シャッターを外そうとしたのですが、取り付けネジが固いため臆病風に吹かれて無理に外すのを止めました。シャッター羽根の様子がわかりませんが3枚羽根です。

@シャッターの様子。ツバサフレックスJrのF.S.Kシャッターに似ています。
Aシャッター速度リングの変速部が速度に応じて段差をつけています。F.S.Kシャッターでは段差がありませんでした。
B以降組み立ての様子。F.S.KシャッターはN.K.Sシャッターのコピーのように思いますが、機械部の構造が違うようでまるっきりのコピーでは無いようです。作動させてみるとN.K.S製の方がいい音です。



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